個人事業主の方の申告は、青色申告を利用しましょう!

個人で事業をされている方は、所得金額から所得控除を差し引いた金額がプラスの場合は、基本的に確定申告を行わなければいけません。ここでは事業所得に限定してご説明していきたいと思います。

事業所得には、申告方法は「青色申告」と「白色申告」に分かれます。青色申告をする場合には、「開業届」と「所得税の青色申告承認申請書」を、開業の日から2ヶ月以内に税務署に提出しなければいけません。そのため、昨年度の確定申告の時期になって青色申告にしたいと思っても、提出期限を過ぎていて青色申告が出来ませんので注意してくださいね。

これらの書類を出しておいても、確定申告の時期になって白色申告に戻したい場合は、「青色申告の取りやめ届出書」を提出するだけで大丈夫ですので、とりあえず先ほどの2点の書類は提出しておかれることをお薦めします。

所得税青色申告決算書(一般用)の書式は、事業所得の青色申告の場合に使用する書式です。この書式で事業所得の収入と経費を記載して事業所得を計算します。

青色申告と白色申告はどちらが簡単でお得!?

青色申告と白色申告には、それぞれメリットとデメリットがあります。まずは白色申告のメリットですが、申請手続きはなく、家計簿のように入出金を記録していくだけで大丈夫です。

さらに、前々年分あるいは前年分の事業所得等の金額の合計額が300万円以下の方は、記帳、帳簿等の保存義務は有りません。所得金額が300万円以下という事ですので、収入から経費を差し引いた所得が300万円以下という事です。ただし、この制度は平成25年分の確定申告までの制度です。

しかも、収入や経費を記録していかないと、どのぐらいの所得金額か計算出来ず、確定申告も出来ないため、現実的には家計簿のような形式で記録していかなければなりません。そのため、次にご説明する青色申告をお薦めします。

青色申告には、事業所得から10万円の控除が出来る場合と、65万円の控除が出来る場合に分かれます。10万円の控除が出来る場合は、家計簿のような形式で日々記帳していけば良いだけです。白色申告と比較して確定申告の申告用紙が異なりますが、日々の記録は同じようにして大丈夫ですので、これなら青色申告をした方がお得ですよね!さらに青色申告には、赤字を3年間繰り越せたり、家族への給与が経費になったりする特典があります。

65万円の控除が出来る場合は、ある程度の専門的な知識が必要ですので、青色申告が初めての方は10万円の控除が出来る場合をお薦めします。

青色申告の特典を利用しましょう①

先ほど、青色申告の特典として記載した、赤字を3年間繰り越せたり、家族への給与が経費になったりする点について、ご説明していきます。

個人事業主の方は、開業した当初は経費がたくさんかかり、事業所得が赤字になる場合があるかと思います。例えば1年目が100万円の赤字、2年目が30万円の黒字、3年目が50万円の黒字、4年目が200万円の黒字だとします。この場合は、1年目に青色申告を行っておけば、2年目と3年目の合計80万円の黒字は、1年目の赤字の100万円と相殺することが出来ます。そして、4年前の200万円の所得も、1年目の赤字の残り20万円と相殺することが出来、4年目の事業所得は180万円となります。

個人事業主の方は、家族の方と一緒に仕事をすることも多いかと思いますが、家族に対して常識の範囲内で支払った給与を経費にすることが出来ます(仕事に従事する期間や年齢の要件があります)。ただし、配偶者控除や扶養控除の対象からは外れるため、38万円の所得控除が適用されなくなります。しかし、例えば給与として支払った金額が200万円の場合は、所得控除の38万円との差し引き162万円分を所得金額から減額させることが出来ます。給与をもらった側では所得税がかかりますので、ご注意くださいね。

青色申告の特典を利用しましょう②

事業のために用いられる建物・機械装置・備品・車両などの資産を購入した場合、基本的に取得価額が10万円未満のものは一括で経費に出来ますが、10万円以上のものは期間に応じて経費にしなければなりません。しかし、青色申告の場合、取得価額10万円以上30万円未満のものは一括で経費にすることが出来る特例があります(合計300万円に達するまで)。

所得金額により税率が異なり所得金額が多くなるほど税率も上がるので、税率が大きい年度は経費に出来る資産を購入することにより、節税効果が大きくなります。

また、30万円以上のものを購入する場合は期間に応じて経費にしますが、経費にする方法には「定額法」と「定率法」があります。定額法とは一定額ずつ経費にする方法で、定率法で最初にたくさん経費に出来る方法です。個人事業主の方は原則は定額法で、定率法にしたい場合は届出が必要です。もし購入した年度に経費をたくさん計上したい場合は、定率法を採用すれば節税効果になります。

節税するには、経費をどれだけ計上出来るかがポイントです!

事業所得は、1年間の収入から経費を差し引いて所得を計算しています。収入は基本的には決められているため、経費をどれだけ計上するかが、節税のポイントとなります。経費を漏れなく計上するのは難しく、また本来は経費ではないものを経費に計上してしまったりもします。

基本的なところですが、経費に計上するには領収書をもらわないといけない、と思っている方がいますが、レシートでも大丈夫です。レシートの裏に使用用途など記載しておけば大丈夫です。また、交通費など記録が残らないものはどうすれば良いかですが、出金伝票に内容を記載しておけば大丈夫です。文房具店やインターネットからテンプレートをダウンロードすることも出来ます。

自宅を仕事場にしている場合に家賃や水道光熱費・電話代をどのぐらいの割合で、経費にすることが出来るか疑問に思っている方は多いかと思いますが、異常な割合でなければ、その割合にした根拠を説明出来ればどのぐらいでも大丈夫です。

最後に、確定申告の時期になって通帳やカード明細を見直してみると、忘れている経費もあるかも知れませんので、確認してみてくださいね。