マイナンバー制度が始まり、企業の総務担当者は本人確認書類の提示を従業員に求めることになりますが、どのような書類を取得する必要があるのでしょうか?

個人番号取得時に求められる本人確認の方法

従業員の採用時には、各種の手続きを実施するために、本人からマイナンバーの個人番号を取得することになります。その際には、他人へのなりすましを防ぐために本人確認を行わないといけません。

第十六条  個人番号利用事務等実施者は、第十四条第一項の規定により本人から個人番号の提供を受けるときは、当該提供をする者から個人番号カード若しくは通知カード及び当該通知カードに記載された事項がその者に係るものであることを証するものとして主務省令で定める書類の提示を受けること又はこれらに代わるべきその者が本人であることを確認するための措置として政令で定める措置をとらなければならない。(番号法より引用)

とても煩雑な作業となりますが、本人確認の内容は大きく分けて以下の2つになります。

①個人番号の確認

通知カードなどの公的な書類により、提供を受けた個人番号が正しいかを確認する。

個人番号の提供を受ける際の確認方法は、原則として次の3つの方法があります。

1、個人番号カード
2、通知カード及び運転免許証などの本人の身元確認書類
3、個人番号が記載されている住民票などの写し及び運転免許証などの本人の身元確認書類

 

②身元の確認

運転免許証などの公的な身分証明書により、個人番号の提供者が個人番号を保有する本人であるかを確認する。

本人の身元確認書類とは、例として以下のようなものがあります。

・運転免許証、運転経歴証明書、旅券パスポート、身体障害手帳、在留カード、特別永住者証明書
・官公署から発行発給された書類その他これに類する書類であって、写真の表示等の措置が施され、個人番号利用事務実施者が適当と認めるもの

マイナンバーの収集対象者の扶養家族の本人確認

会社が本人確認を要しない場合

年末調整の扶養控除等申告書や社会保険の被扶養者(異動)届など、従業員がその被扶養者に関する情報を、企業を通じて行政機関に提出する書類がありますが、その場合に被扶養者の本人確認は誰がどのような方法で行うのでしょうか?

答えは、会社は改めて被扶養者の本人確認を行う必要はありません。なぜなら、被扶養者から個人番号の提供を受ける際に、従業員本人が配偶者の本人確認を行うことになるためです。

会社が本人確認を要する場合

これに対して、国民年金第3号被保険者の届出のように、会社が従業員の配偶者の個人番号を記載しなければいけない書類もあります。この場合は、会社がその配偶者の本人確認を行わなくてはならないのが原則です。

この手続きを実施する場合は、配偶者から直接に個人番号の提供を受けることは出来ないので、従業員を通して配偶者の個人番号の提供を受けることになります。従業員が、配偶者の代理人として会社に提供するということです。

その際に、会社は配偶者の個人番号を、代理人である従業員から提供を受けることになるために、代理人から本人確認を行うことになります。代理人による確認なので、委任状も会社に提出することになります。

委任状の様式としては、「私は、国民年金第3号被保険者の届出事務の実施に関して、以下の者を代理人と定め、貴社に個人番号を提供する権限を付与します。」との文言にて、受任者を従業員にして、委任者を従業員の配偶者等にして、提出すれば大丈夫です。

支店や営業所における確認と、本社への通知方法

本人確認は本社、支店、営業所のどこで行っても大丈夫ですが、関連書類の管理は本社で行うことになります。

支店や営業所で採用した従業員からマイナンバーを取得した場合に、本人を確認する方法はどうすれば良いでしょうか。

支店や営業所などがある企業が従業員の本人確認をする場合、本人確認を支店や営業所で行うか、本社総務で一括して行うか、あらかじめ業務フローを決めておく必要があります。

支店の担当者が本人確認を行う業務フロー

支店担当者が対面で個人番号の提供を受けることになるため、そこで本人確認書類の提示を受けて本人確認を実施して、その書類を本社総務に送ることになります。

本社総務で一括して本人確認を行う業務フロー

本人は個人番号が記載された書類の写しを本社総務に郵送することにより、写しの提供を受けた本社総務が直接に本人確認を実施する。この場合には、従業員から本社総務に直接送る方法と、従業員から支店担当者が書類の写しを受け取ってから本社総務に受け渡しをする方法があります。

支店担当者が書類の写しを受け取った場合は、出来るだけ速やかに書類の写しを本社総務に送って、手元に個人番号を残さないようにしないといけません。