年末調整の書類の書き方講座の第3回では、生命保険料控除、社会保険料控除、配偶者特別控除について説明します。

この制度では「平成28年分給与所得者の保険料控除申告書 兼 給与所得者の配偶者特別控除申告書」の書類に記載します。

上記のリンクをクリックして、ダウンロードしてくださいね。

この書類では、上部に「給与の支払者の法人番号」がありますが、この箇所は会社側が記入するので空欄で大丈夫です。

記載例は、平成28年分給与所得者の保険料控除申告書兼給与所得者の配偶者特別控除申告書の記載例 を参照してください。

保険料を支払った場合の年末調整

保険料控除には生命保険料・地震保険料・社会保険料・小規模企業共済等掛金の4種類がありますが、ここでは生命保険料と社会保険料について書いていきますね。ここで説明する控除は、全て所得控除です。

生命保険料控除とは、年間に払い込んだ保険料のうち一定額を、保険料を負担した人の所得から差し引くことができる制度です。そのため、生命保険料控除を利用すると、その分税金を安くすることができます。

また社会保険料控除は、支払った社会保険料を所得から控除することができる制度です。毎月差し引かれている社会保険料については何もする必要がありません。

生命保険料控除の対象となるのは!?

生命保険料控除の対象となるのは、所得者本人が本年中に支払った保険料(掛金)で、保険金の受取が所得者本人・配偶者・親族であることが条件です。

対象となる保険料には以下の3つがあります。

(1)一般の生命保険料:生存または死亡に起因して支払う保険金・その他給付金に係る保険料
(2)介護医療保険料:入院・通院などにともなう給付部分に係る保険料
(3)個人年金保険料:個人年金保険料税制適格特約を付加した個人年金保険に係る保険料

生命保険料控除制度は税制改正により、平成24年1月1日以降の契約かどうかで計算方法が異なっています。 計算方法は複雑なため割愛させていただきますが、旧税制では控除限度額が5万円であったのに対し、新税制では控除限度額が上記それぞれの保険料ごとに4万円になりました。全ての保険料の合計が12万円になるまで控除出来ます。

生命保険料控除の書類の記載方法

では、申告書にどのように記載すれば良いのか見ていきますね。 申告書の左側に「生命保険料控除」の欄があり、3つの保険料に分けて記載する箇所があります。

まずは、保険会社・保険の種類・年金支払期間・契約者氏名・受取人氏名、を記載します。 「新・旧の区分」には平成24年1月1日以降の契約でしたら「新」に○をつけます。その右の(a)に支払った保険料の金額を記載します。 (a)の金額を合計して、新契約と旧契約ごとに計算を行い、保険料控除額を出します。

上記の計算を、3つの保険料それぞれで行い、控除額を合計します(控除額の上限は12万円)。

保険料控除を受けるには保険料控除証明書が必要なのですが、この書類は10月から11月にかけて保険会社から郵送されてくると思いますので、もし届かない場合は保険会社に問い合わせをしてみてください。

社会保険料控除の記載方法

生命保険料控除の他に、社会保険料控除も説明させていただきます。

健康保険・厚生年金保険・雇用保険などの社会保険料は、全額が控除の対象ですが、会社員の方は給与から既に天引きされていますので、何もする必要はありません。

所得者本人と生計を一にする親族の社会保険料を、所得者本人が支払った場合は控除の対象にすることが出来ます。また、国民年金の保険料及び国民年金基金の掛金で、所得者本人が直接支払ったものは、控除の対象にすることが出来ます。

申告書への記載方法ですが、申告書の右下の「社会保険料控除」に記載します。 国民年金の保険料などのように、所得者本人が直接支払った社会保険料を記載します。給料から差し引かれた社会保険料は記載しません。

配偶者特別控除の記載方法

配偶者特別控除は、配偶者の所得金額が38万円超76万円未満の場合に、上限38万円を控除出来る制度です。所得者本人の所得金額が1,000万円を超える場合は控除を受けられません。

収入で言いかえると、以下のようになります。

(1)配偶者の所得が給与収入だけの場合は、その給与の収入金額が103万円超141未満であること。
(2)配偶者の所得が公的年金等のみの場合は、その公的年金等の収入金額が158万円超196万円未満であること。(配偶者の年齢が65歳未満の場合は108万円超で約151万円未満)

申告書への記載方法は、申告書の右上の「配偶者特別控除」に、配偶者氏名・収入金額・必要経費等から所得金額を計算して、所得金額がいくらかにより控除できる金額は、38万円を上限として変動します。

次回の第4回で最後となりますが、住宅ローン控除を説明しますね。